compare toとcompare withの違い【紛らわしい英語】

compare to or compare withcompareという英単語が、「比較する」という動詞であることは多くの人が知っているかもしれませんが、この単語がどんな前置詞をとるかを知っていますか?

このcompareは"to"と"with"の二つ前置詞をとることができますが、使い方が少し異なります。

今回の記事では、このちょっと紛らわしい両者の違いについて説明します。

The Elements of Styleによる説明

compare tocompare withの使い分けについて、アメリカとイギリスを代表する英語の権威に登場してもらいましょう。

まずは、アメリカからです。1919年にWilliam Strunk Jr.にまとめられて以来、今でも英語ルールのマニュアルとして読み続けられる"The Elements of Style"による説明から引用します。

To compare to is to point out or imply resemblances, between objects regarded as essentially of different order; to compare with is mainly to point out differences, between objects regarded as essentially of the same order.

Thus life has been compared to a pilgrimage, to a drama, to a battle; Congress may be compared with the British Parliament. Paris has been compared to ancient Athens; it may be compared with modern London.

同書によると、compare toは、本質的に異なる物を比べて、そこに何らかの類似した点を見出すのに対し、compare withは、本来同じ性質やグループのものの中に、何らかの違いを見出すときに使うようです。

ここで挙げられている例を読めば、もっとよく違いが分かります。

例えば、人生を、巡礼の旅やドラマ、戦いといったものと比べる際はcompare toを、アメリカの議会をイギリスの議会と比べるはcompare withを使います。パリと古代アテネを比べる時はcompare toですが、パリとロンドンを比べるときはcompare withにもなりえます。

Oxford dictionaryによる説明

続いて、イギリスからは、Oxford University PressによるOxford dictionaryに載せられているcompareの説明です。

There is a slight difference, in that it is usual to use to rather than with when describing the resemblance, by analogy, of two quite different things, as in critics compared Ellington’s music to the music of Beethoven and Brahms. In the sense 'estimate the similarity or dissimilarity between', with is often preferred to to, as in schools compared their facilities with those of others in the area. However, in practice the distinction is not clear-cut and both compare with and compare to can be used in either context.

Oxford dictionaryでも、compare toは本来違う2つの物に対してその類似性を表現するのに使われ、一方で、compare withは単純にどのくらい似ているか、似ていないかを表す際に使われると説明されています。

こちらでは、「Ellingtonの音楽とBeethoven and Brahmsの音楽をくらべる」といった表現で、compare toを使うという例が紹介されています。

ジャズミュージシャンの(Duke) Ellingtonとクラシック音楽のBeethoven、Brahmsという違うジャンルの音楽を比べるので、compare toとなるわけです。

compare withの例としては、「学校の設備を同じ地区の他の学校と比べる」が挙げられています。

The Elements of styleとOxford dictionaryの説明を踏まえると、異なる2つ以上のものを比喩的に比べたり、その類似性を表現する際にはcompare toを、本質的に比較ができるものを比べる際にはcompare withを使うと考えればよいでしょう。

最近では、PokemonとYokai watchを論じるような海外の記事を見ましたが、そこではcompare toが使われていました。

全く違う作品ですが、いずれも子供に人気のキャラクターものという類似性を説明しているので"to"が使われているのでしょう。

この説明でもややこしいかもしれませんが、Oxford dictionaryの説明にもある通り、実際には両者の線引はそれほど明確ではない場合も多いです。

文脈も含めて判断するというのが、出来る大人の英語道かもしれません。