豪華キャストで話題の『パディントン』の実写映画レビュー(思ってたんと違う……)

Paddington [DVD] [Import]

マイケル・ボンドによる児童文学の傑作を実写化した映画『パディントン(Paddington)』が2016年1月15日にようやく日本で公開されます。

豪華キャストでも話題になった映画ですが、ストーリーの概要と一足早く海外版を観た感想をレポートします。

海外では既に公開され大ヒット

ハリー・ポッターのプロデューサー、デイビッド・ハイマン (David Heyman)により製作され、イギリスを代表する豪華な俳優陣が出演することでも話題です(ハリー・ポッターに出演している俳優も何人かいます)。

実は、この映画は、すでに海外の多くの国で2014年の冬に公開され、大ヒットを記録しています。

海外での公開から1年以上というのは、いくらなんでも遅すぎなんじゃないかとも思いますが、既に日本版の公式ホームページも開設され、予告動画も公開されています。

映画版のパディントンはあまり可愛くない?

映画版のパディントンは、ペギー・フォートナムなどによる原作の挿絵のイメージとはちょっと違い、クマとしてのリアリティが強すぎて、正直なところ、愛くるしさや可愛らしさが減っているような気がしました。

一言で言えば、イメージと違う……

また、原作では小さな子クマが、紳士ぶった振る舞いをするところに愛嬌があったわけですが、映画ではいたずらなところが強調されていました。

映画を見始めてすぐに、同じくクマを主人公にした映画『テッド』を連想してしまいました(歯ブラシをあんな穴に突っ込むなんて!)。

本で読むと違和感のなかったクマがしゃべるという設定も、声優を務めたベン・ウィショー(Ben Whishaw)の声を実際に聞くと、

「思ってたんと違う……」。

もちろん、こういった感想は小説や漫画を原作にした映画では避けられないことなのかもしれません。

ちなみに、過去に絵本のパディントンについての記事も書いているので、よかったら御覧ください。

関連記事:映画化もされた人気のクマの児童書『Paddington』【ブックレビュー】

パディントンより豪華キャスト達

というわけで、主役のパディントン自体には若干の違和感を感じたものの、彼の周りの人々を演じる豪華な俳優たちは掛け値なしに素晴らしく、この映画を魅力的なものにしています。

まずは、パディントンをを引き受けることになったブラウン家のお父さん、ヘンリー・ブラウンを演じるのは、ダウントン・アビーの領主役で一躍人気俳優となったヒュー・ボネヴィル (Hugh Bonneville)です。

ダウントン・アビーの渋いグランサム伯爵とはうって変わり、ちょっと神経質だけど憎めないお父さん役を演じています。この映画は、彼が主人公といっても良いほど、画面に出ずっぱりです。

続いて、ロンドンの自然史博物館の中稀少動物の剥製に囲まれる謎の美人剥製師を演じるのは、ニコール・キッドマン (Nicole Kidman)です。

彼女は、とある理由でパディントンを追いかけ、これが今回の物語では軸となるストーリーになります。

また、ブラウン家の隣に住むちょっと変わったおじさん役は、12代目ドクター・フーのピーター・カパルディ(Peter Capaldi)です。

ドクター・フーのようなかっこいい役もいいですが、ブラッド・ピット主演の映画『ワールド・ウォー・Z』で演じていたちょっと偏屈な研究者の役や、今回のいじわるな隣人のような、ひねくれ者の役が非常にうまいですね。

原作とはやや異なる設定のブラウン家の子供たちも、大人顔負けの自然な演技で、映画のリアリティを与えています。

実は、主役のパディントン役の声優は、もともとコリン・ファース (Colin Firth)だったのですが、映画が完成に近づいた時点で降板させられてしまいました。

監督がイメージする声とどうしても合わなかったことが原因のようですが、実際に下に載せいている海外版のトレイラーでもコリン・ファースの声が使われています。

コメディ+ヒューマンドラマ

基本的には、パディントンの悪戯をベースにした軽いくすぐりが散りばめられ、コメディータッチで進んでいきます。特に前半は、一緒に映画を見た子供たちが、声をあげて笑っていました。

後半はニコール・キッドマンに追われるパディントンをブラウン一家が助けにいくという展開で、ハラハラさせられます。そして、最後に描かれる家族の絆でほろっとさせられます。

たくさん笑って、最後には少しだけ感動して、1時間半がアッといういう間の映画です。

最近では珍しく家族みんなで楽しめる映画になっているので、クリスマスやお正月の映画としてぴったりだと思うのですが、なぜあと1ヶ月早く公開しないのか、、、ちょっと疑問です。