児童英文学の傑作!ロアルド・ダールの『おばけ桃がいく』【ブックレビュー】

James and the Giant Peach
今回紹介するのは、日本にもファンが多いロアルド・ダールの初期の名作James and the Giant Peach(邦題:おばけ桃が行く)です。

これぞ児童文学という少年の冒険を描いた一冊です。

宮﨑駿も愛するロアルド・ダール

『おばけ桃が行く』は、1916年生まれのイギリスの作家、Roald Dahl(ロアルド・ダール )によって書かれた小説です。

ロアルド・ダールは、1994年に74歳で亡くなるまでに、数多くの小説を世に送り出していますが、中でも児童文学に定評があります。

イギリスでは知らない人がいないほど有名な作家で、イギリス外にも数多くのファンがいます。

もちろん日本人の中にも彼のファンは多く、あのジブリアニメの宮崎駿監督も、その一人です。

ロアルド・ダールを知らなくても、ジョニー・デップ主演で映画化された『Charlie and the Chocolate Factory(邦題:チャーリーとチョコレート工場)』の名は多くの人が耳にしたことがあると思います。

男の子と桃と虫たちの冒険

彼の児童文学は、ちょっと不思議な世界を題材にしたものが多いのですが、この『おばけ桃が行く』も、そんな不思議な作品のひとつです。

話は、主人公のジェームズの両親が亡くなる描写から始まります。

太っちょのスポンジおばさんとガリガリのっぽのスパイカーおばさんという二人の極悪なおばさんのもとで暮らすことになったジェームズですが、少しの外出も許されず、二人の召使いのような生活を送ることになります。

そんな生活にうんざりしていた彼は、ある日、謎のおじいさんから、不思議な薬が入った袋をもらいます。

ジェームズがその薬を庭の桃の木にうっかりこぼしてしまった結果、これまで全然実がならなかった木に桃の実がなります。しかも、びっくりするくらい巨大な。

その後、ジェームズは、同じく魔法の薬の影響で巨大化したムカデ、クモ、てんとう虫、キリギリス、蛍、みみずといった仲間たちと共に大きな桃に乗って旅にでることになります(『おばけ桃が行く』という邦題は少しミスリードな気もします)。

冒険に憧れる少年少女向け

旅の途中では、数多くの困難がジェームズを襲いますが、持ち前の知恵や虫たちとの協力によって、それらのトラブルを乗り越えていきます。

最後までハラハラドキドキの連続で、読者を飽きさせません。

不遇な環境に置かれた子供、魔法、冒険、そして友情といった、週刊少年ジャンプもびっくりの王道の設定が盛り込まれているので、子供にとっても楽しい読書体験になると思います。

本国イギリスでは、小学校低学年〜中学年の子供たちに読まれています。