日本と全然違う!海外の小学生がやってる宿題(イギリス編)

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僕はいま妻と子供と一緒にイギリスに住んでいるんですが、結構田舎ということもあって、近所に日本人学校やインターナショナルスクールがありません。

結果的に、小学生の子供を現地校に放り込んでいます。ありがたいことに、なんとかたくましく通ってくれています。

イギリスの小学校は、日本と比べて良い点も悪い点もありますがが、ともかく結構色んな違いがあります。

教科書やランドセルがありません。毎日親が送り迎えをしなくちゃいけません。宗教に関する授業があるなど、カリキュラムもちょっと違います。

今回の記事では、そんなイギリスの小学校で、どんな宿題がでているのかを紹介します。

自分の子供たちが通っている学校以外を知っているわけではないので、あくまでも一例ですが、うちの子供と別の小学校に通っている子供を持つ親からも似たような話を聞いているので、それなりに一般的な状況を代表しているんじゃないかと思います。

イギリスの小学校は宿題が少ない

僕の子供が通っているのはイギリスの公立小学校です。場所柄か、生徒がいろんな階層の家庭から来ているので、そういう人たちとの付き合いも面白い学校です。

息子はいまYEAR4と呼ばれる学年で、日本では小学3年生にあたります。

彼の小学校では現在、平日は全く宿題がありません。いいとこのお坊ちゃん、お嬢ちゃんは家庭教師をつけているみたいですが、近くに塾のようなものもないので、生徒の多くは比較的のんびりしている感じです。

もちろん宿題が全くないわけではなく、2ヶ月に一度くらいの頻度で学校から宿題をもらってきます。

彼が日本の小学校に行ってた時は、宿題といえばいわゆるドリル的なものばかりでしたが、今通っている学校の宿題は全く違います。

自分で調べてまとめる宿題

イギリスの小学生の宿題

イギリスの小学生の宿題

例えば、今回うちの子供が取り組んでいる宿題は、古代エジプトというテーマに関する9つのお題に取り組むというものです。

9つのお題をリストアップするとこんな感じです。

  • 古代エジプトの生活に関するレポートを書く。
  • 古代エジプトの家の模型をつくる。
  • 自分が考古学者になったつもりで、自分が見つけた古代エジプトの日常生活に関する遺跡について説明する。
  • 古代エジプトに暮らした男の子か女の子の日記を書く。
  • 古代エジプトの神、女神に関するポスターを作る。
  • ファラオを絵と文章で説明する。
  • ツタンカーメンのような古代エジプトの有名人の話を書く。
  • ツタンカーメンに彼を暗殺しようと企んでいる人がいることをオリジナルのヒエログリフで伝える。
  • 有名な街やランドマークが載った古代エジプトの地図を描く。

全てに取り組まなければいけないわけではなく、約2ヶ月の間に9つの中から5つのお題を選んで取り組みましょうと指示されています。

リストの一番上に挙げた古代エジプトの生活に関するレポートは必須ですが、残りは好きなお題を選択できるようになっています。

だいたい2ヶ月おきに、色んなテーマでこういった形の宿題が与えられます。

僕もよく知らないテーマだったりすることも多く、毎回ひそかに楽しみにしています。ちなみに、前回は「素晴らしい発明」、その前は「英国のチューダー時代」がテーマでした。

まずは図書館で資料集め

子供の英語が完璧ではないこともあるので、新しい宿題が来ると一緒に取り組んでいるんですが、どれも親が手伝ったからといってパッとできる宿題ではありません。

教科書があるわけでもないので、色々自分で調べなければいけません。

最初に複数ある課題のどれに取り組むかを本人に決めさせます。面白さで決めていると言っていますが、簡単そうな課題を選びがちというのが正直なところでしょう。

サボりたがりの性格は間違いなく父親ゆずりなので文句は言えません。

それはさておき、とりあえず仮のターゲットが決まったら、次は情報収集です。一緒に街の図書館に行って関連する子供向けの本を借ります。

インターネットを使えばだいだいのことが調べられるってのは十分わかってるんですが、本で調べるという経験をさせておきたいという思いもあります。

まあ、完全に親のエゴですが、どうせあと数年もすれば、自分でガンガンネットを使うことは目に見えているので……

もちろん本選びも自由にやらせて、僕は口出ししません。で、子供が選んだ本がこちら。

古代エジプトに関する本

古代エジプトに関する本

ミイラの本なんかは完全に宿題とは別の興味で選んでるようにも思いましたが、まあいいでしょう。むしろ、今の時期はそういう好奇心の発散が大事だと思ってます。

ちゃっかり一緒にマインクラフトの本なんかも持ってきましたが、今の時期は特にあれこれ強制せずに、好きな本を読ませるとスタンスでやっています。

せっかくなので博物館も

借りてきた本を使えば宿題はできそうなんですが、歴史がテーマの時などは一緒に博物館に行ったりします。本もいいけど実物に勝るものなしです。

テーマが「ロボット」や「発明」といった理科系だった場合は、科学館的なところといった具合で臨機応変にやってます。

今回なんかは、パッと大英博物館に行ければ最高なんですが、我が家からそう簡単には行けないのでとりあえずは地元の博物館です。

それでも古代エジプトのようにメジャーなテーマだと、地元の博物館でもそれなりに展示があります。

古代エジプトの石碑

古代エジプトの石碑

 

ネコのブロンズ像とミイラ

ネコのブロンズ像とミイラ

そこでは、古代エジプトの石碑だったり、彼ら来ていた服や身につけていたアクセサリー、そしてもちろんマミー(お母さんじゃない方の)を見ました。

王様と庶民の暮らしが全然違うってことや、昔の人もすごいおしゃれだったことなんかを一緒に話しながら、気の向くままに見て回りました。

古代エジプトでは、ネコや犬、あげくにはワニまでミイラにされているなんてことも知ったりりして、僕もいろいろ勉強になっています。

宿題のお題の中で触れられていたヒエログリフがいまいちよく分かっていなかった息子も、石碑に書かれた文字を見て感覚を掴んだようです(前に大英博物館でロゼッタストーンを見たことは完全に忘れていたみたいですが)。

家で象形文字などについて僕が知っていることを説明していると、山や火といった漢字との類似性を指摘するなど、なかなか鋭いことも言っていました(親バカ上等!)。

正解しかない宿題

提出した課題に対して、彼の学校では先生が手放しで賞賛のコメントを書いてくれます。正解のない宿題ですが、逆に全てを正解として扱ってくれている感じです。

出来が良かったり、一生懸命やってきたのが分かるような宿題は、壁に飾られたり、みんなの前で表彰されたりします。生徒が自信を持てるような仕組みができあがっていると感じます。

僕は自分自身の経験からも、日本の学校の宿題であるような計算ドリルみたいな反復練習やパターン認識の訓練が非常に大事だと思っていて、学校の宿題とは別に本屋で買ったドリルも少しずつやらせようとしています。

もちろんそう素直にやってくれるわけはなく、あの手この手を使っておだてながらです。

ただ、今の学校の宿題を通じて、科学やら歴史やらいろんなものに幅広く興味を持ち、また親が知らないような知識をいつのまにか身につけている子供を見ていると、こういう自由研究的な宿題も悪くないなあと思うようになってきました。

言ってみれば、大学の卒論のエッセンスの一部である文献調査を小学生から叩き込むこということなので、教えたり評価する先生や親もそれなりに大変ですけどね。