イギリス労働党新党首ジェレミー・コービン (Jeremy Corbyn)って誰?

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ジェレミー・コービン (Jeremy Corbyn)を知っていますか?

僕が暮らしているイギリスで、最近毎日のようにメディアに取りあげられているのは、ベネディクト・カンバーバッチでも、デイビッド・キャメロンでも無く、この新しい労働党党首です。

党首とはいえ、首相でもない政治家が、これほど毎日TVに出てくるのはとてもめずらしいことです。そこで、自分自身の勉強も兼ねて、このジェレミー・コービンがどんな政治家か調べてみました。

労働党の新党首ジェレミー・コービン

ジェレミー・コービンは、1946年生まれのイギリスのベテラン政治家です。保守党と共にイギリスの二大政党を形成する労働党に属し、2015年9月からは党首を務めています。

時計の針を少し戻すと、2015年の5月の総選挙で労働党が大敗し、当時の労働党党首エド・ミリバンドが引責辞任しました。

ジェレミー・コービンは、その翌月の党首選で立候補し、当初はあまり注目されなかったものの、あれよあれよとサポータを増やし、60%という高い支持率で党首の座を手にしました。

若く、ルックスもよく、労働党のプリンスとされていた前党首のエド・ミリバンド(党首代行のハリエット・ハーマンを除く)とは、年齢も見た目、これまでのキャリアもだいぶ異なりますが、少なくとも今のところは一部の労働党シンパからかなり熱狂的な後押しをうけているように見えます。

一貫してバリバリの左派

彼が労働党内で高い支持を得た理由は、バリバリの左派の政治姿勢とその姿勢の一貫性のようです。

彼の政策は、大きな政府による社会保障の充実、戦争反対、鉄道国有化などを、非常に分かりやすい左派で、現在の議会民主主義は維持したまま社会主義を実現させようとするいわゆる民主社会主義に分類されています。

現在の首相デイビッド・キャメロンが、国内の財政健全化のために公共事業や福祉などに割く予算をカットしているのと対称的なのはもちろん、ここ最近の労働党の中道左派路線と比べても大きく違う政治思想です。

この中道左派路線のせいで、保守党と政策を差別化できなかったことが先の総選挙での労働党の敗因であると考えている人たちが、極端な左派のコービンを支持しているようです。

また、朴訥そうな非エリート然とした佇まいも現在の人気の一翼を担っているかもしれません。実際に、彼は大学を出ておらず、オックスフォードやケンブリッジ大学出身の多くの政治家と比べると、いわゆるエリートではありません。

ちなみに、過去にはイギリスの議員の中で一番経費を使わない政治家と報道されたこともあるようです。

ぶれない政治姿勢も高く評価されている

彼は、そのかなり強烈な政治思想ゆえ、これまでの長い間労働党内で大した役職もありませんでした。ただ、それでもその思想を変えてこなかったことが、現在では高く評価されています。確かに、イギリスに限らず、政治家が人気やポジションを意識しないというのは、なかなか難しいことです。

僕自身が居酒屋政談で聞く限り、彼の思想はともかく、ぶれない姿勢を評価する声は非労働党シンパからもありました。

現在の人気は、ごく一部の熱狂的なファンによるものという側面もありそうで、彼が率いる労働党が今後どれだけ勢力を伸ばすかは未知数です。

ただ、こういった極端な人物が表舞台に出てくるというのは、イギリス国内でなんらかの閉塞感があったり、現政権に対する不満のようなものが溜まっているのかもしれません。

今年のイギリス総選挙の予想を大きく外した僕が偉そうなことは言えませんが、、、