映画化もされた人気のクマの児童書『Paddington』【ブックレビュー】

A Bear Called Paddington (Paddington Bear)

2014年にイギリスで公開され、高い評価を受けた映画『パディントン(Paddington)』が、ようやく日本でも2016年1月に公開されるようです。

ヒュー・ボネヴィル、ニコール・キッドマンといった豪華な俳優陣も話題の映画ですが、ここでは、映画のレビューに先立ち、原作について紹介します。

全世界で3千万冊以上売り上げた人気シリーズ

映画の原作は、マイケル・ボンド(Michael Bond)によって書かれた日本でもおなじみのパディントンのシリーズです。

1958年に1作目の『くまのパディントン(A Bear Called Paddington)』が世に出て以降、数多くの作品が出版されています。

これらの作品は、30以上の言語に翻訳され、全世界で3千万冊以上を売り上げています。

作者のマイケル・ボンドは、本シリーズを通じた長年にわたる児童文学への貢献が認められ、2015年に大英帝国勲章(CBE)を授与されています。

対象年齢によって異なる二つのバージョン

現在、このパディントンシリーズは、小学校の中学年から高学年を対象にしたオリジナルバージョンと、就学前から小学校低学年を対象にした絵本バージョンの二種類があります。

本記事のトップに載せているペギー・フォートナムが挿絵を描いているのがオリジナルバージョンです。

一方、R.W. アリーの絵が書かれているのが小さい子供向けの絵本バージョンです(こちら↓)。

Paddington Bear

この絵本版は、オリジナル版から代表的なストーリーが抜粋され、書かれている文章も子供向けにだいぶ簡略化されています。

主人公はペルーから来たクマのパディントン

ご存知の通り、このシリーズの主人公は、赤い帽子と青のダッフルコートがトレードマークの小さいクマです。

意外に知られていないのが、彼の出身地はペルーだということです。

ペルーで一緒に暮らしていたルーシーおばさんが、老人ホーム(老熊ホームというべきかもしれませんが、英語では、「a home for retired bears」です)に入ることになり、そのおばさんの勧めもあって、イギリスにやってきました。

ロンドンにあるパディントン駅のホームでブラウン一家に拾われ、駅名にちなんで、パディントンと名づけられます。

その後、ノッティング・ヒルに住むブラウン家のお父さん、お母さん、二人の子供、お手伝いさんのミセス・バードと暮らすことになったパディントンは、慣れない環境でドタバタを繰り広げます。

オリジナル版、絵本版ともに、何冊もの本が出ていますが、上に載せた二冊は、いずれもパディントンがブラウン一家と出会うストーリーが収録されているので、最初の一冊としておすすめです。

ちなみに、日本語版は、オリジナルバージョンが福音館文庫から、絵本バージョンが理論社からそれぞれ出版されているようです。