シンデレラ主演女優の発言は本当に日本人への人種差別なのか

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イギリスの若手女優リリー・ジェームズさんが実写版「シンデレラ」のジャパンプレミアについてインスタグラムに投稿した内容が、日本人に対する人種差別ではないかと話題になっています。

リリージェームズって誰?

リリー・ジェームズ (Lily James)さんは、ディズニー制作の実写版シンデレラでヒロインのシンデレラを演じている注目の若手女優です。シンデレラで主演する前はイギリスの大人気TVドラマ、ダウントン・アビーへの出演でも知られていました。

先日、今暮らしているイギリスの映画館で娘とこの作品を見てきましたが、これだけ整った顔なので、現実の世界よりファンタジーの世界にいる方がむしろリアルな感じがして、この映画のヒロインとしてぴったりでした。

炎上のきっかけになったインスタグラムへの投稿

Shinderera

Instagramへの投稿 (Lily Jamesオフィシャルページより)

 

リリー・ジェームズさんは、4月頭の「シンデレラ」ジャパンプレミアにあわせて来日しています。上の写真は、彼女がこのジャパンプレミアの様子について投稿したインスタグラムのキャプチャーです。

この美しいドレス姿の写真の右上にあるコメントが問題になったのですが、みなさんは理由がわかりますか?

'Shinderera' premiere in Tokyo. The final stop on our tour and it was a beautiful cold night, thank you!

(直訳すると)東京でのShindereraプレミア。ツアーの終着点、美しくて寒い夜、ありがとう!

一読しても何が問題になったか分からない人も多いと思います。実は、問題になったのは、「Shinderera」という部分です。

シンデレラの英語表記は「Cinderella」ですが、これをShidereraと書いたのが、英語をちゃんと発音できない日本人やアジア人をばかにしているという声があがったのです。

例えば、Twitter上には、彼女が「Racist」だという投稿がいくつも見つかります。「Racist」は直訳では人種差別主義者という意味ですが、欧米では最上級の侮蔑の言葉の一つとして知られています。

この件に関しては、ネット上ではいろんな議論がでたものの、「Shinderera」はローマ字という日本の正式な筆記法に則っているだけで、差別でもなんでもないといった擁護コメントをきっかけに、現在では落ち着いています。

ただ、イギリスやアメリカでは大手メディアが軒並み取り上げるほどの大きな話題となりました(詳しくはYahoo!Movies(英語)を参照)。

カンバーバッチ、ももクロも

今年の1月には、シャーロックでお馴染みの人気俳優ベネディクト・カンバーバッチが、アメリカのトークショーで、「coloured」という言葉を使ったことが非難され、こちらも大きな話題になりました。

この「coloured」という言葉は、時代遅れの差別用語と言われても仕方がない部類の言葉のようで、カンバーバッチはすぐに自分がばかだったときっちり謝罪をしました。

また、こちらも比較的最近のことですが、ももクロとラッツ&スターの黒塗りメークについて、USA TODAYなどの大手海外メディアがとりあげていました(もちろんカンバーバッチに比べると大きな話題にはなっていませんが)。

少なくとも彼女たちに人種差別の気持ちはなかったのだと思いますが、外国人の視点では、差別する気持ちのあるなしに関わらず、黒塗りメークはアウトだったようです。

というわけで、こと人種差別に関しては、日本と海外ではその基準がちょっと違うということ、差別の気持ちが無くても、無知さ、無垢さが人に不快感を与えうるということは、特に外国人との付き合いが多い人、海外で暮らす人などは頭に入れておく必要があると思います(自戒をこめて)。

 

2015/10/11 追記

リリー・ジェームズ主演の映画『高慢と偏見とゾンビ』の予告編が公開されました。タイトルが気になってしょうがない人はこちらを御覧ください。

参考記事:リリー・ジェームズ主演の映画『高慢と偏見とゾンビ』の予告編が公開