『Superdry 極度乾燥(しなさい)』変な日本語、漢字のイギリス製ファッションブランド

Superdry(ワルシャワ店)

知らない人はこのタイトルを見てもなんのこっちゃかもしれませんが、アサヒビールの話ではありません。現在ヨーロッパを中心に大流行しているSuperdry(スーパードライ)という洋服のブランドの話です。

イギリス発の人気ファッションブランド

海外の比較的大きな都市に旅行したことがある人は、トップ画像に示したお店を見たことがないでしょうか?これはSuperdryというイギリス発のファッションブランドで、現在ヨーロッパや一部のアジア諸国で流行しています。

公式HPによると、2015年4月現在、世界46カ国で515の店舗があるそうです。アジアでも、中国、韓国、台湾などには進出済みで、大きな国で進出していないのは日本くらいです。

僕が暮らすイギリスでは、本当に多くの人がここの服を着ており、まさに老若男女といった感じです。

世の中、ファストファッションとハイカジュアルの二極化が進んでいるのかと思っていましたが、Tシャツ1枚が約4000円という中途半端なポジションで、どういうわけか大成功を収めています。

一流ブランドは高くて変えないけど、ファストファッションばかりはつまらないという層に売れているようです。

レオナルド・ディカプリオやダニエル・ラドクリフ、デイビッド・ベッカムなどもこのブランドの服を愛用しているとのことです。ちなみに、ベッカムが着たというレザーシャツは70000着を売り上げたそうです。

2010年にはロンドン証券取引所に上場し、創業者のJulian DunkertonとIan Hibbsはイギリス有数の大金持ちとしても有名になりました。

スーパードライのVOW的日本語、漢字の数々

極度乾燥(しなさい)というキャッチフレーズからもわかる通り、このブランドには変な日本語があふれています。特にTシャツはVOW的なネタの宝庫です。

今回はショップで見つけた商品の中から、そのいくつかを紹介します。漢字っぽいけどもはや日本語にすらなっていない(中国語?)というものは除きました。

ちなみに、ショップの店員さんに撮影の許可をもらっています。

スペルドリ

ショップで見つけたスペルドリTシャツ

ショップで見つけたスペルドリTシャツ

最初はなんのことかわかりませんでしたが、おそらくSuperdryを日本語っぽく読んでいるんだと思います。

た品質の製品

どんな品質かわからないTシャツ

どんな品質かわからないTシャツ

実際にショップで見つけたものですが、どんな品質なのか全くわかりません。

保険料最高の品質

文字数の割になにもわからないブルゾン

文字数の割になにもわからないブルゾン

ショップで見つけたおしゃれなブルゾン。ジップを下ろすと内側にはこんな日本語が。いろいろ書いてくれてくれていますが、何一つわかりません。保険料最高の品質ってなんなんだ……

極度乾燥(しなさい)

superdry-underware

こちらはショップでもらったカタログに載っていた女性物の下着です。

この部分の極度乾燥はあまりよろしくないんじゃないでしょうか。

その他

これら以外にも、おもしろ日本語、漢字はたくさんあります。公式HPを見ると以下の様な日本語が書かれたTシャツが売られていました。

  • 狩り捕食者!(肉食系のためのTシャツ)
  • 競陸上競技(競いすぎ)
  • 極度車動自(どっちから読めばいいのか……)
  • 自動車潤滑()
  • 会員証な(「な」が良いアクセントになっています。)

Superdry公式HP(英語)

イギリスのデザインと日本のたましい

繰り返しますが、スーパードライは決して安物のブランドではありません。最近では、次期ジェームス・ボンドとの噂もあったイドリス・エルバがモデルをつとめているおしゃれなファッションブランドです。

何を隠そう、僕も何度か買っています。

そんなスーパードライの公式サイトを見ると、こんなことが書いてありました。

SUPERDRY: BRITISH DESIGN; SPIRIT OF JAPAN
スーパードライ:イギリスのデザインと日本のたましい

うーん、これが日本のたましいと言われても……

海外では、洋服に限らず、店の名前やタトゥーにも変な日本語を見ることはたくさんありますが、このスーパードライは全世界で500店舗以上をもつ巨大なファッションブランドで、言葉をチェックさせるために日本語ネイティブを雇うことなんて簡単なことです。

ただ、どうやら彼らは確信犯的に変な日本語を使っているようです。

日本に関する海外のニューサイトJapan Probeによると、これらの変な日本語の多くは、機械翻訳で生成されたもので、日本人によるチェックもあえてしていないとのことです。

それは、彼らにとって、Tシャツに書かれた日本語の意味や正しさなんてどうでもよくて、ただそれが何となくカッコイイということだけが重要だからです。

ちょっと納得いかない気もしまするかもしれませんが、よくよく考えてみると、実はこれこそが彼らの言う日本のたましいだったんです。

彼らが謳う"Spirit of Japan"は、細部のデザインにこだわることでも、日本の独特な色使いでもなく、Tシャツに変な英語が書かれているのがカッコイイという、あのセンスだったんです。

その感覚を、そっくりそのまま彼らの服に取り入れていたのが「スペルドリ」というわけです。

そうと分かると、周りの外国人達にスーパードライの日本語のおかしさを力説していた自分が急に恥ずかしくなってきました。

そして、この週末には改めて自分の持っているTシャツに変な英語が書かれていないか総点検しようと決めたのでした。

***2016年3月29日追記***

Superdryのヨーロッパでの流行からみる外国人の日本人に対するイメージ、さらには昨今の日本礼賛の風潮まで論じた意識高い記事を書きました。ぜひご一読を。