日本人の英語力は世界で第何位?世界各国の英語力ランキング

「日本人の英語力は諸外国に比べて非常に低い」と言う人がいます。確かにペラペラの人で溢れている感じはしません。一方で、多くの人が中学、高校で英語を勉強していることを考えると、全くできないという人は少ないようにも思います。

実際にはどうなんでしょうか。今回の記事では、国際的な教育関連企業が世界70カ国を対象に調査をした世界各国の英語力のランキングを紹介します。

世界70カ国の英語力ランキング

何気なくネットワーフィンをしていると、英語の上手な国々というタイトルの海外の記事が目に入りました。

「どれどれ、日本はどんなもんだろう。」と見てみましたが、上位を占めるのは北欧を筆頭にヨーロッパの国ばかり。掲載されていた上位15カ国には残念ながら日本の名前はありませんでした。

Education First (EF)による調査

「やっぱりか……」と思いましたが、せっかくなのでこの記事のソースを覗いてみることにしました。何事も野次馬根性が大事です。

ネタ元はEducation First (EF)という国際的な教育関連企業が発表した「EF English Proficiency Index」というレポートでした。このレポートでは、EFが独自に作った英語力テストの結果をもとに世界70カ国の英語力をランク付けしています。

TOEFL、TOEIC、IELTSといったよく知られている英語テストの結果をベースに各国の英語力が順位付けされたりしています。ただ、これらのテストはいずれも受験料が高すぎるので、国によっては受験者数が極めて少ないことや、受験する層が大きく偏るという問題も指摘されています(たしかTOEFLの1回の受験料は約25,000円!)。

一方、オンラインで提供されているEFの英語力テストは、無料ということもあってTOEFLなどをあまり受けない(受けられない)国からの受験も多く、今回のレポートでも70カ国という多くの国が対象となっています。

ちなみに、この調査は8年前からスタートしていて、5回目となる今回は2014年に受験した全世界で910,000人のスコアがベースになっています。

念のため書いておきますが、「テストだけで英語力が評価できるか!」という野暮なツッコミは御無用です。こちとら海外でいやというほど経験してますから。

やっぱり強いヨーロッパ

さて、このレポートの数字をグラフにしてみました。国名の横のカッコ内の数字は70カ国中の順位を示しています。

world-ranking-in-english

各国の英語力ランキング(国名の隣の数字が順位)

外国語としての英語を対象にしているので、アメリカ、イギリスなどは調査の対象外になっています(アメリカとイギリスのどちらが上なのかは興味深いですが……)。

第1位のスウェーデンを筆頭に、上位には北欧、そして他のヨーロッパ諸国が並んでいます。

確かに仕事などで会ったことのある北欧の人はみな非常に流暢な英語をしゃべっていましたし、オランダを旅行した時はレストランでもタクシーでもどこでも英語が通じました。納得の結果ではあります。

日本も結構健闘している!

アジア勢を見ていると、シンガーポールが第12位で、アジア勢の中では最高位です。

そして気になる日本ですが、第30位ということで、調査国中ほぼ真ん中に位置していました。

レポートの中でも「非常に高レベルの英語力」から「非常に低レベルの英語力」まで5段階に分けられた中で真ん中の「そこそこ(moderate proficiency)」に区分されています。

他の国を見ると、お隣の韓国や台湾とほぼ同じ順位です。でもフランスやロシアより上というのは、ちょっと意外でした。フランス人はプライド高いから英語をしゃべらないという都市伝説がありますが、本当は単に英語できないだけなんじゃ……

ちなみに、グラフでは日本が下位にあるように見えますが、スペースの都合上低ランクの国の多くを間引いていることに注意してください(何らかの印象操作を与えようとしているのではありませんので……)。

参考サイト:Education First (English)

日本の英語力に関する課題

この順位を見る限り、日本の英語力はそれほど悲観する必要もないんじゃないかと感じました。みなさんは自身のイメージと比べてどうだったでしょうか。

日本に対する厳しいコメント

ただ、このレポートは僕のように甘い見方はしていませんでした。日本の英語力に関するコメントを抜粋して訳してみます。

日本人の英語力は伸びていない。日本のすべての学生は一定期間英語を勉強しているものの、小学校に英語教育が導入されたのは2011年からである。また、英語の学習法に関しては、カタカナへの読み替え、暗記、暗唱、そして上のレベルでも翻訳といったものに重点がおかれており、英語が国際コミュニケーションの道具であるという意識付けが乏しい。英語教育の改善は試みられているものの、今のところ成人の英語力に目に見えるような効果はでていない。

き、きびしい!結論を最初にもってくる極めて欧米的なコメントで、言いたい放題です。

とはいえ、「英語はコミニュケーションの道具である」という認識が不足しているとの指摘は個人的にがとても同意できます。

英語を勉強するためのモチベーションが大切

英語の勉強をテストのため、受験のため、就職のため、昇進のためといった渋々やるパターン、あるいはTOEICのスコアが高いとなんとなくカッコイイという英語力アップ自体が目的になってしまっている人は結構多い気がします。

今回のレポートを見る限り、日本人の英語力は捨てたもんじゃないことは間違いありません。その英語力をツールとして使う機会がもっと増えてくると、その力もさらにアップするんじゃないかと思います。

日本で暮らす限り、多くの人にとってはなかなか実践的に英語を使う機会はないかもしれませんが、2020年に東京オリンピックもありますし、今後欧米からもどんどん人が来るようになれば、自然と英語を使う機会も増えるかもしれません。

英語力を上げたいという人は、東京五輪のボランティアを目指すっていうのも、良いモチベーションになるかもしれませんね。今回の調査で41位だったブラジルにはあまり時間がありませんが、東京オリンピックまでにはまだあと5年近くありますし。

参考記事:東京オリンピックのボランティアに求められる英語力はTOEIC何点?

***2016年4月20日追記***

Education Firstの日本語版サイトがありました。日本を含めた各国の英語力ランキングの詳細がまとめられています。

参考サイト:Education First(日本サイト)